低濃度で水溶性の電着塗料(陽極とする)中に、被塗物(エバポレータ等)を浸漬させ陰極とし、直流電流をかける電着塗装の一種です。
電極付近では塗料が化学反応を起こし不溶性の樹脂(ポリマー)となり、複雑な形状質も(部品の不溶接部の隙間までも)ピンホールなく均一で密着性の良い厚い塗膜を形成します。
塗膜は防錆性能に優れ、1,000時間以上の塩水噴霧試験に合格する実力を持ち、エポキシ樹脂系塗料で表面がコーティングされるので耐防食性が従来と比較すると飛躍的にアップします。
カチオン電着塗装とは
適用環境
留意事項
防食仕様を使用した場合でも腐食・発錆に対して万全ではなく、ユニットの設置やメンテナンスに対し、次の事項に留意願います。
- 硫黄系ガス、酸及びアルカリ雰囲気に過度に直接さらされる場所へ設置しないでください。
- 生産・製造工場内への設置の場合には、雰囲気ガスの種類に十分留意してください。
- 据え付け時・メンテナンス時に付いた傷は、即補修をしてください。
- 機器の状態を定期的に点検してください。(必要に応じて再防錆処理や、部品交換を実施してください。)
- フィンに付着したゴミはフィンに傷が付かないように、掃除機で吸い取るもしくは柔らかい刷毛で除去してください。
フィンに傷が付いたら即補修をしてください。 - 洗浄を行う際には、塗膜が剥がれる恐れがありますので高圧洗浄機は使用しないでください。
また洗浄液を使用する場合には、中性洗剤を使用してください。 - 熱交換器を防食塗装すると親水性が低下するため、水飛びが発生する場合がありますのでご注意ください。
- 有機溶剤の雰囲気での使用は室内ユニットの機器寿命を大幅に縮めることがあるため、使用できません。
- 腐食や発錆は使用環境により大きく変わります。防食塗装は標準仕様に対して防食処理を施すものであり、長期にわたり防食性能を保証するものではありません。
- 使い始めは、塗料の匂いが出る場合があります。
- 塗膜が剥離する場合がありますので、室内ユニットで使用する場合は、吹き出し口にフィルターの取り付けを推奨します。